各年度の運営支出と借入金返済額の合計額を可能総収入で除して求める。
各年度の運営支出と借入金返済額をカバーするためには、入居率がどの程度以上なければならないか（空室率の上限）を決定する際に用いる。
融資リスクを測定する際にも用いられる。

　　　　BER＝（運営支出＋借入金返済額）／可能総収入

連続する複数の期間に発生する純収益及び復帰価格を、その発生時期に応じて現在価値に割り引き、それぞれを合計する方法。

年間純収入を借入金年間返済額（通常は元利均等償還額）で除した率。
対象不動産の借入金返済能力を示すもの。
またこれは融資の合理性の判断要素としても利用される。この率が100％に近づくにつれ返済余力が低下していることが示され、100％を割り込むと借入金返済後のキャッシュフローがマイナスになることを示し、その期（年度）の純収入では借入金返済を賄いきれないことが示される。

　　　　DCR＝年間純収入／年間借入金返済額　（ADS ； Annual Debt Service）

将来収益の現在価値と当初投資元本とを等しくする割引率。

各年度の運営支出の有効総収益に対する割合。
対象不動産と類似性の高い収益不動産の取引事例から求める。
総収益から純収益を求める場合のほか、通常は収益用不動産の費用対収益を分析する際に用いられる。

　　　　OER＝運営支出／有効総収益（EGI）

「地震による予想最大損失率」を意味する。
建物の耐震性能を評価する際によく用いられる災害損失の指標で、個別建築物に関するものとポートフォリオに関するものがある。
一般には、想定した予定使用期間（50年＝一般的建物の耐用年数）中に想定される最大規模の地震（475年に一度起こる大地震＝50年間に起こる可能性が10%強の大地震）によりどの程度の被害を被るかを、損害の予想復旧費用の再調達価格に対する比率で示す。
PMLが一定割合を超えると、地震保険等のリスク対策が必要。